婦人科疾患 子宮筋腫
成人女性の約4人に1人にあるとされています
子宮筋腫とは、子宮にできる良性の腫瘍の事です。子宮筋腫は、女性ホルモン(エストロゲン)の影響によって発症したり、大きくなったりすると考えられますが、発症原因は不明です。 成人女性の約4人に1人に、この病気があると言われています。
30~40歳代の女性に多く見られ、閉経後に腫瘍が新しくできたり、大きくなったりする事はありません。症状は、筋腫のタイプや大きさなどによって様々で、無症状から過多月経・月経痛・頻尿・腰痛・便秘・不妊などです。
筋腫のタイプ
筋層内タイプ | 子宮の筋肉内にでき、筋腫の70%を占め、最も多いタイプ |
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漿膜下タイプ | 子宮の表面を覆う漿膜の下にでき、筋層タイプについで多い |
粘膜下タイプ | 子宮内膜のすぐ下にでき、発生頻度は10%と少ないが、 筋腫サイズの割には症状が強く出やすい |
腺筋症タイプ | 筋層全体が分厚くなる 詳しい内容はこちらを参照下さい。 |
治療について
治療は、症状の有無・程度によって必要となります。大きく、薬物治療と手術治療に分かれます。
薬物治療は、対症療法(鎮痛剤や貧血治療等)からホルモン治療(偽閉経療法)など様々です。
手術療法は、核出術(筋腫だけ取り、子宮を残す方法)と、子宮摘出術(子宮全体か大半を取る、経腹と経腟的アプローチがある)に分かれます。予防法はありませんが、まれに悪性の肉腫に変化する事がありますので、一度、筋腫を発見された方は、長期間放置せずに、定期的に受診される事をおすすめします。
よくあるご質問
- 母に子宮筋腫があるのですが、遺伝するのですか?
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一般に筋腫は、遺伝性に乏しいと考えられています。本当の原因はよく分かっていません。
- 子宮筋腫は手術しないといけないのですか?
- 筋腫の大きさ、場所、その方の年齢、妊娠の可能性、症状の有無などを総合的に考えて、 手術が必要かどうかを判断します。